今回はビタミンDについて、説明したいと思います。
ビタミンDとは
ビタミンDとは、カルシウムの吸収を助け、強い骨を作るために必要な栄養素の1つです。
食物から摂取されたビタミンDは、肝臓と腎臓で活性型ビタミンDに変換され、カルシウムやリンの小腸での吸収率を高め、カルシウムを骨や歯にしっかり沈着させることで、骨密度を高め、骨の成長を促進します。
ビタミンDは、食物からも摂取することができますが、紫外線を浴びることで人間の皮膚でも生成することができます。
一般に20歳をピークに骨密度は減少すると言われていますが、強い骨を維持するために、どの世代の人たちにも必要です。とくに妊娠中や授乳中のこどもには不可欠です。
カルシウムの血中濃度を調整する役割
ビタミンDは、血中のカルシウム濃度を調整する役割を担っています。
カルシウムは血中に一定の濃度で存在し、神経伝達や筋肉の収縮、骨の形成に関わっています。
その血中濃度を調整しているのが、ビタミンDです。
小腸からカルシウム吸収を促進して骨へ沈着させ、摂取が少なければ骨や歯からカルシウムを血中に溶かし出して濃度を調整します。
ビタミンDが不足すると
ビタミンDが不足すると、カルシウムの骨への沈着が上手くいかなくなります。
子供の場合は、骨の成長がうまくいかなって、猫背やO脚、X脚のように骨が曲がって成長してしまう可能性があり、成人の場合は、骨軟化症や骨粗しょう症の原因にもなりえます。
また、体内のビタミンDが不足した場合、歯や骨から溶かし出されるため、歯そのものが弱くなるのはもちろん、歯を支えている下顎も弱くなり、歯が抜けやすくなってしまいます。
ビタミンDを過剰摂取しすぎると
ビタミンDは、通常の食事では過剰摂取になることはありません。
しかし、サプリメントなどで過剰摂取した場合は、吐き気や肝臓、腎臓の機能障害、動脈硬化の原因となるので、偏った摂取は気をつけましょう。